コーヒーを飲まない方が良い人は副腎が疲労している人。その理由。

栄養・健康

私は朝コーヒーを飲まないと、1日が始まらないのです。

でも、まあ2〜3杯飲むだけですから、

飲み過ぎってことはないと思います。

コーヒーはみんな飲んでいますしね。

でも、カフェインの取りすぎは良くないって

聞いたんですが・・・

いったい飲み過ぎって、どのくらいならいいんでしょうね。

結論を先に申し上げます。

あなたが

カルシウムを毎日しっかり摂取していて、かつ

日々のストレスで副腎が弱るほどに、疲労していない、

つまりは、あなたがストレスに負けない強靭な副腎を持っているのならば!

1日コーヒー3杯までなら問題ないです。

え?わかりにくい。

疲労していない?

副腎?何?

どういうことでしょうか・・・

私は大丈夫なのかしら?

疲労と言われても、漠然としていますね。

自分の副腎が疲れて弱っているのかどうか、

後ほど評価する項目を載せましたので、

チェックしてみてください。

毎朝寝ても疲れが取れず、カフェインに頼らないといられない毎日に、

モヤモヤしているあなたに向けて書きました。

カフェインをとり続けるデメリットを知って、副腎を守る生活に変えていきましょう。

まずはカフェインからざっくり説明します。

忙しい方はハイライトした箇所だけ目を通してみて下さい。

カフェインって何?

コーヒー豆や、カカオ、茶葉に多く含まれる渋みを持った天然成分。

植物が昆虫などから捕食されないために作られたのではないか、

と言われいます。

カフェイン摂取で期待する効果は、やはり

ダルさを抑えて、頭スッキリ ではないでしょうか。

カフェインで眠気が取れて、覚醒する理由

カフェインは摂取して30分で、胃と小腸から急速に吸収され、脳を含む全ての組織に入ります。

カフェインの構造は、アデノシンという物質と似ています。

アデノシンは、アデノシン受容体と結合することによって、

  • ドーパミン
  • ノルアドレナリン
  • グルタミン酸

といった興奮性の物質の分泌を抑えて・・・います。

アデノシンと似ているカフェインは、このアデノシンの受容体にくっつくことで、

興奮性物質の分泌を抑える働きをブロックします。

結果的に、興奮性の物質が抑制されずに分泌されることで、脳を覚醒させます。

ドーパミンが出ると、幸福感を味わい、ノルアドレナリンで、やる気も得られます。

カフェインは前頭葉を活性化する働きもありますから、

集中力や、注意力まで増します。

カフェインで刺激された副腎からはコルチゾールというホルモンが出ます。

コルチゾールとは、様々なストレスから私たちを守ってくれる最重要ホルモンで、これなしでは生きられません。このコルチゾールにも、覚醒作用があります。

他にも様々な効果が得られますので、見てみましょう。

カフェインの良い効果

  • 覚醒作用
  • 偏頭痛の緩和
  • 利尿効果 むくみの予防と改善
  • 代謝更新による体脂肪燃焼促進
  • 基礎代謝の向上 冷え性改善
  • 集中力、注意力の向上
  • 自律神経の働きを高める
  • 運動能力の向上
  • 倦怠感の抑制
  • アルツハイマー病の予防
  • パーキンソン病の予防

こんなに良いことばかりでは、毎日コーヒー紅茶、飲みたくなってしまいますね。

毎日とり続けても、

大丈夫なんでしょう?

毎日さまざまなストレスを受けていて

  • 眠くて
  • 朝スッキリ起きられなくて、
  • 寝ても疲れが取れなくて
  • 朝から体がどこかしら痛くて
  • なんか怠くて
  • ぼーっとしている

でも、カフェインをとりながら、奮起して頑張っている人

そういう人の副腎はどうなっているのでしょう。

疲れている人の副腎には カフェインがどう働くのか

本来、副腎は我々に降りかかる全てのストレスに反応し、それに打ち勝つために、ノルアドレナリン、コルチゾールといったホルモンを分泌して対応します。

これらのホルモンは、

血糖や血圧を上げたり、体内の炎症を抑えてアレルギー反応を抑えたり、体を修復したり、

と、生きるために大切な働きをしていましす。

緊急時に、走って逃げたり、戦ったりできるのは、

このホルモンのおかげです。

なければ、生きていけません。

しかし、カフェインは副腎を刺激して、

これらの興奮させるホルモンを強制的に分泌させます。

戦う必要のない時に、無理に興奮させて戦いモードにしているということ。

当然、副腎はカフェインが入ってくるたびに、興奮ホルモンを頑張って分泌しますから、徐々に副腎が弱っていきます。

興奮させるホルモンが少なくなったら大変。

元気を出すために、もっとカフェインを入れないと!

体はカフェインを求めます。

弱った副腎に、もっと働け!もっと出せ!

こうして、コルチゾールを出すために、どんどんカフェインに依存していきます。

この繰り返しに疲れ果てた副腎は、興奮させるホルモンを作ることが

難しくなってしまうのです。

私はコーヒーで、

私の弱った副腎を、毎日いじめていた、ということか

・・・・・・・・・・

自分の副腎が実際に弱っているのか、元気なのか?

知りたいですよね。

以下のセルフチェックを見てください。

副腎が弱っている人の特徴

副腎が弱っている人のチェックリスト
  • 朝起きるのがとても辛い
  • 疲れが取れない
    (寝ても疲労感が取れない。爽やかな朝が訪れない。)
  • 塩辛いものが無性に欲しくなる
    (ポテトチップスがやめられないなど)
  • 倦怠感
    (以前楽しんでいたことも、全て億劫だ。)
  • 性欲の低下
  • 些細のことが気になってイライラ
  • 病気や怪我、外傷(トラウマ)が回復するのに時間がかかる
  • 人生の全てが虚しい
    (人生に意味など感じない。楽しくない。何もやる気にならない)
  • 月経前症候群の悪化
    (手足のむくみ、頭痛、不安、怒り)
  • カフェインがないと仕事ができない
    (コーヒーやチョコレートが必要)
  • 思考が定まらずぼーっとする
    (よく忘れる。決められない)
  • 午後3〜4時の間はぼーっとして元気が出ない
  • 夕食後〜夜は元気だ

参考:アドレナル・ファティーグ;自己診断テスト

当てはまる項目が4個以上なら、あなたの副腎は働き過ぎて弱り、

ホルモンを適切に出す力が落ちているかもしれません。

カフェイン以外にも、副腎を弱らせるストレスは多岐にわたります。 

ストレスを溜め込み、対処が下手なタイプの人がいます。

どんな人が副腎を弱らせやすいのか

あなたは当てはまりますか?副腎が弱りやすい人の特徴
  • 頑張りすぎ
  • 真面目で責任感が強い
  • 睡眠不足
  • 休めない 
  • 完璧主義
  • 加工食品添加物の多い食材をよく食べる
  • お酒をよく飲む

まさに私だ・・

特にストレスを抱えやすい人は、

ストレスを作る生活習慣や環境を見直す必要があります。

副腎が弱っているなら、何をすべきか

弱った副腎が復活するためにすること
  • 瞑想や昼寝
  • 睡眠時間の確保
  • 食事の改善
  • 腸内環境の改善
  • ビタミンB群の摂取
  • ストレスフルな生活環境から脱する

大切な副腎の負担を、軽くしてあげましょう。

出来ることから少しずつで良いです。

カフェインの骨への影響

 カフェインが骨にも影響するのですか!

カフェインの骨への作用
  • カルシウム排泄を促す
  • カルシウムの吸収を低下させる
  • ビタミンDの働きを抑える

☞では、コーヒーを飲み続けたら、骨が弱くなってしまうのでしょうか

スウェーデンにおける大規模疫学調査によると、

40歳以上の女性3万人を10年間調査したところ、

カフェイン摂取量が1日330mg(コーヒー3〜4杯)以上の人で、

カルシウム摂取量が1日700mg以下だった人の骨折のリスクが上昇した。

our results indicate that a daily intake of 330 mg of caffeine, equivalent to 4 cups (600 ml) of coffee, or more may be associated with a modestly increased risk of osteoporotic fractures, especially in women with a low intake of calcium.

H Hallström et al.Coffee, tea and caffeine consumption in relation to osteoporotic fracture risk in a cohort of Swedish women.Osteoporos Int.2006.

カルシウムを700mg以上摂取しておけば、1日コーヒー3杯分のカフェインをとっても、骨が弱くなる可能性は高くならない。

☞つまり

カフェイン飲料を摂りたい方は、カルシウムをしっかり摂取しましょう。

常飲していたカフェインを止める時の注意

連日2週間にわたり、カフェインを摂取している人が、摂取をやめると、離脱症状が出ます。

離脱症状: 頭痛、眠気、注意力散漫、疲労、イライラ、吐き気 

個人差が大きいです。頭痛は半数の人にみられます。

カフェインの量が多いほど、離脱症状も強くなりますが、

毎日のカフェイン摂取量が少ない人でも、急に中断すれば症状が出る人もいます。

頭痛は数週間続くこともあります。

やめる際は、1週間以上かけて、カフェインの摂取量を徐々に減らしていくことで

離脱症状は防げます。

安全なカフェイン摂取量の目安

カフェインを取るすぎると出てくる症状とは、

めまい 心拍数増加 興奮 不安 興奮 震え 不眠 下痢 吐き気 

注意力散漫 骨粗鬆症のリスクが増える 高血圧 などなど。

では、

安全に飲めるカフェインの量は

どのくらいでしょうか?

複数のデータの総括から、より安全性を考慮 すると、成人での 1 日摂取量を 300 mg(5 mg/kg)以内にとどめて摂取することが、カフェイン関連問題を生じることなく、 その有益効果を受けることができるといえよう。

栗原久 日常生活の中におけるカフェイン摂取ー作用機序と安全性評価ー  東京福祉大学・大学院紀要 第6巻 第2号 pp109-125(2016.3)

と結論づけています。

1日の上限量は、ドリップコーヒー2〜3杯;カフェイン300mgということになります。

海外の報告では、カフェイン許容量の上限はもっと高めに設定されていましたが、

ばらつきがありました。

カフェインの悪い影響を受けることなく、飲んで大丈夫な量は、

日本人は3杯以内が妥当、と思われます。

カフェインが入っている飲み物

飲料と含まれるカフェインの量
  • コーヒーエスプレッソ50ml ➡︎140mg
  • コーヒードリップ150ml ➡︎135mg
  • コーヒーインスタント150ml ➡︎68mg
  • 抹茶150ml ➡︎45mg
  • 紅茶150ml ➡︎30mg
  • ほうじ茶150ml ➡︎30mg
  • 烏龍茶150ml ➡︎30mg
  • 緑茶150ml ➡︎30mg
  • 玉露150ml ➡︎150mg
  • 玄米茶150ml ➡︎15mg

玉露!!!

もし飲む場合は、午後3時までにします。

夕方以降に飲むと、

睡眠の質が落ちてしまう可能性がありますからね。

エナジードリンクにもカフェインが多いので、注意!

最近は美味しいデカフェも増えましたよ!

まとめ

カフェインを飲んで大丈夫な人とは、

ストレスにさらされても疲労することなく、しっかり対応できるほどに副腎が強くて元気な人。

そんな方は、カフェインを摂る場合は、1日3杯以内にとどめ、

カルシウムをしっかり摂取すること。

でも、もしあなたがカフェインに頼らずに、朝スッキリ目覚めて元気な毎日を送りたい、

と望むならば、弱ってしまった副腎の復活が必須です。

今からできること
  • 瞑想や昼寝
  • 睡眠時間の確保
  • 食事の改善
  • 腸内環境の改善
  • ビタミンB群の摂取
  • ストレスフルな生活環境から脱する

カフェインに頼らないといけないほど疲れているならば、

まずは疲れる原因の見直しをして、ストレスを減らしたいですね。

副腎が弱りきってしまう前に!

参考文献;栗原久:日常生活の中におけるカフェイン摂取ー作用機序と安全性評価ー東京福祉大学・大学院紀要 第6巻 第2号(Bulletin of Tokyo University and Graduate School of Social Welfare) pp109-125 (2016,3)

タイトルとURLをコピーしました